サービス終了の告知が出ると、タイムラインは二極化します。「石が消えるから全部使え」と、もう一方で「有償は返金されるから放置でいい」。どちらも半分しか正しくありません。現金で買った未使用の石は、資金決済に関する法律(資金決済法)の前払式支払手段として、払戻しの対象になり得ます。ただし対象は未使用の有償分に限られ、申出期間内に本人が申請しないと、その法定手続からは外れます。無償石も、ガチャで出したキャラも、自動では戻りません。
この記事は「サ終すれば有償石は必ず返金される」と約束しません。法律の条文、金融庁の案内、実際のサ終告知で繰り返されている型を読み、自分の残高が手続の対象か、期限と手数料と窓口はどこかを確認するやり方を書きます。アカウントを転売業者に渡す話は、得ではなく事故の入口として扱います。
文中の一人プレイ例は、公開されている公式告知と当局資料から組んだ典型ケースの再構成です。特定個人の体験談ではありません。現在変わり得る金額・換算率・申出期間は、各タイトルの公式告知を正とします。
この記事で分かること
- 法律の現在地 … 有償石が前払式支払手段になり得る理由と、平常時は払戻しが原則禁止である理由
- 対象の線 … 未使用の有償残高、無償石、使用済み、ガチャ結果、有効期限6か月の適用除外
- 義務が起きる条件 … 発行と使用の双方を止めた「廃止」、承継がある場合、届出・登録の有無
- 申請主義 … 60日を下回らない申出期間、除斥、手数料、振込先
- 告知の読み方 … 典型ケースの再構成と、公式に確認できる事例
- 確認手順 … 残高の保存から、公式フォーム、問い合わせ、188までの順番
- やってはいけない線 … 転売業者、偽窓口、パスワード渡し、家族名義の口座
- 失敗と戻し方 … 期限切れ、対象外、振込拒否、代行被害のあとに残る窓口
「サ終 返金」「有償石 資金決済法」で来る方が本当に知りたいのは、法律の感想ではなく、自分の未使用残高を、公式の払戻手続に乗せる順番です。ここから先はその順番で書きます。
背景:サ終で石が消える、と思い込む理由
スマホゲームの有償石は、見た目がポイントやジェムでも、中身は前払いです。プレイヤーは先に現金を渡し、あとからガチャやショップの代価に充てます。運営が動き続けているあいだは、石を「使う」ことしか想定されていません。返金ボタンはホーム画面にありません。利用規約にも「原則として返金しない」と書いてあることが多い。だからサ終が見えた瞬間、「残った石は捨て石だ」と判断してしまいやすい。
この感覚は、平常運転では間違っていません。資金決済法は、前払式支払手段の払戻しを原則として禁じています。理由は単純で、いつでも現金に戻せると銀行預金と同じ機能を持ち、資金移動や預金の規制をすり抜けるからです。関東財務局も、前払式支払手段の監督案内で「原則払戻しが禁止」と書き、例外として発行業務の廃止などを挙げています。
サ終は、その例外側です。発行者が石の新規販売だけでなく、ゲーム内での使用(回収)も止めると、法律上は「発行の業務の廃止」に当たり得ます。廃止が成立すると、未使用残高について払戻しを実施する義務が発行者に生じます。金融庁は消費者向けに、商品券(プリペイドカード)の払戻しについてとして、この手続の概要を公開しています。ここでいう商品券には、サーバ型の前払式支払手段、つまりゲーム内の有償通貨も含まれます。
プレイヤー側の損は、法律を知らないことそのものより、告知を読まず、期限を飛ばし、対象外の残高まで期待することです。告知はニュース記事の見出しより長く、申出期間の開始がサービス終了の翌日以降になることもあります。アプリを消したあとに残高が確認できなくなる事故も、同じ時期に集中します。
資金決済法の前払式支払手段とは
資金決済法第3条第1項は、前払式支払手段を大まかに次のように定義しています。証票や電磁的記録に金額(または数量)が載っており、対価を得て発行され、物品の購入や役務の対価の支払いに使えるものです。金額を「度」や「石」に換算して表示している場合も、その単位数を含みます。ゲームの有償石は、このサーバ型に当たることが多い。
同じ法律の中で、発行者は二種類に分かれます。発行者自身のサービスでしか使えない自家型と、加盟店など第三者でも使える第三者型です。スマホゲームの有償石は、そのゲームの中でしか使えない自家型が普通です。自家型は基準日の未使用残高が一定額を超えると届出が必要になり、第三者型は事前の登録が必要です。払戻しの条文が「前払式支払手段発行者」に向けられているため、届出も登録もない発行者まで、資金決済法上の払戻手続が自動で走るとは限りません。規模の小さいタイトル、海外法人が日本法の枠外で運用しているタイトルは、公式告知の有無を先に確認します。
もう一つの重要な除外が、有効期限です。資金決済法第4条と施行令は、発行の日から6か月以内に限り使えるものは、前払式支払手段から外しています。利用規約に「購入から180日で失効」と書いてある有償通貨は、この除外を狙った設計のことがあります。除外されると、サ終時の法定払戻手続の対象にもなりにくい。規約の失効条項を読まずに「有償なら戻る」と判断するのは早いです。
平常時に返金できない理由と、廃止時に払戻しが必要になる理由は、同じ条文の表裏です。第20条は、発行業務の全部または一部を廃止したとき(事業の承継がある場合を除く)、第三者型の登録取消し、その他内閣府令で定める場合に、保有者へ残高を払い戻さなければならない、と書いています。同時に、それ以外の払戻しは原則禁止です。少額払戻しややむを得ない事情は、内閣府令の例外枠です。サ終の話と、気が変わったから今すぐ現金化したい話は、法律上も別物です。
有償石・無償石・使った分の線
払戻しの対象は「未使用の前払式支払手段の残高」です。画面の石の合計ではありません。告知でほぼ毎回繰り返される切り方は、次の表です。
| 残高の種類 | 資金決済法の払戻しで見られやすい扱い | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 現金で買った有償石・有償ジェムの未使用分 | 対象になり得る。換算率は告知に従う | 購入履歴、有償/無償の内訳、告知の対象欄 |
| ログインボーナス、イベント配布、無償石 | 対価を得て発行されていないことが多く、対象外になりやすい | 告知の「無償は対象外」の一文 |
| すでにガチャやショップで使った分 | 使用(回収)済み。未使用残高ではない | 終了時点の残高。使用履歴は証拠として残す |
| ガチャ結果のキャラ、装備、パス、スキン | 石を対価に得た役務・物品側。石そのものではない | 告知に載っていなければ期待しない |
| Apple/Googleなどストア側で既に返金済みの注文 | 二重取り防止で、資金決済法の払戻しから外されることが多い | ストアの注文詳細と告知の除外条件 |
| 購入から6か月以内で失効する通貨 | 前払式支払手段の適用除外になり得る | 利用規約の有効期限、資金決済法第4条 |
有償と無償が同じアイコンで合算されているタイトルでは、終了直前に内訳画面を開いてスクショを残します。終了後はアプリが起動せず、有償残高だけを証明できなくなることがあります。購入時のレシート、メール、Webストアの履歴は、石の画面より長く残ります。ストア側で個別注文の返金が通った分は、同じ石を資金決済法でもう一度申請しない。告知に「プラットフォーム返金の未対応分に限る」と書いてある事例があります。
換算率もタイトルごとに違います。有償石1個=2円、購入時の税込金額に比例、など告知が決めます。プレイヤーが「当時のセール価格で戻してほしい」「天井まで溶かした全額を返せ」と思っても、法定手続が扱うのは未使用残高の換算です。使い切った課金の回収は、この法律の話ではありません。
払戻義務が起きる条件、起きない条件
義務のスイッチは「サービス終了」という宣伝文句ではなく、発行と使用の双方を取りやめたかどうかです。関東財務局は、新規発行だけを止めて利用を続ける場合は廃止に当たらない、と注意しています。メンテ終了まで石が使える期間は、まだ使用(回収)が続いている状態です。その期間に使い切れば、未使用残高は減ります。使い切る判断と、残して申請する判断は、告知の換算率と自分の残り期間で決めます。
義務が起きにくい、または別の話になる条件もあります。
- 事業の承継 … 合併、会社分割、事業譲渡で別法人が発行業務を引き継ぐ場合、第20条の廃止からは外れます。石が新サービスへ移る案内が出ていれば、払戻しではなく移行手順を先に読みます。
- 届出・登録がない … 未使用残高が基準額に達しておらず、資金決済法上の発行者になっていない場合、法定の払戻手続が用意されないことがあります。告知が「規約により返金しない」だけなら、消費生活センターへ相談する材料にはなりますが、第20条の手続が存在する前提では動けません。
- 6か月失効 … 前述の適用除外。規約の期限と、実際の失効処理が一致しているかも見ます。
- 海外発行で日本法の対象外 … 日本向けストアに並んでいても、発行者が日本の資金決済法の発行者でない場合があります。日本語の終了告知に「資金決済法第20条第1項」と条文が書いてあるかが、最初の手がかりです。
発行者が破綻して連絡が取れない場合は、廃止の払戻しとは別ルートがあります。基準日未使用残高が一定額を超える発行者は、未使用残高の半額以上を発行保証金として供託します。保有者は、この保証金に対する権利の実行を申し立てられることがあります。手続は財務局と金融庁の案内に従い、代行業者の「今すぐ現金化」ではありません。連絡が途絶えた時点で、まず公式ドメインと金融庁の払戻し一覧を見ます。
申請主義・期限・手数料の読み方
金融庁の案内は、次の3行に尽きます。発行者はホームページや新聞、掲示などで払戻手続を知らせる。保有者は申出期間内に発行者へ申し出ることで払戻しを受けられる。期間内に申し出ないと、この資金決済法に基づく手続による払戻しは受けられない。自動振込ではありません。残高があっても、申出せずに待てば戻る設計ではありません。
申出期間は、法令上「60日を下らない一定の期間」です。初日不算入で、当局は可能なら90日程度を推奨しています。実際のゲーム告知では、終了翌日から3か月前後が多い。開始時刻が終了当日ではなく、翌日0時や数日後の正午になることもあります。フォームが開く前にアクセスしても申込めない、と注意書きがある告知もあります。カレンダーには「終了日」だけでなく「申出の開始」と「申出の締切」の2つを入れます。
期間内に申し出なかった場合、その法定手続からは除斥されます。関東財務局は、この除斥が私法上の債権そのものを消すわけではない、と注記しています。ただし注記は「期限後でも戻ると決まった」意味ではありません。期限後の民事請求は立証も相手方も重く、この記事が勧める経路でもありません。実務上は、申出期間内に公式フォームへ出すことが本体です。
手数料と振込条件は、告知の末尾に小さく書かれます。発行者負担、利用者負担、一定額未満は振込不能、海外口座は不可、本人名義のみ。少額の有償残高は、手数料で実質ゼロになることがあります。申請前に、残高の換算額と手数料を並べて判断します。家族の口座、他人の口座、暗号資産ウォレットは、拒否理由になりやすい。本人確認で名前・生年月日・プレイヤーIDが一致しない申請も、同じ理由で止まります。
典型ケースの再構成:サ終告知のどこを見るか
ここからは、金融庁に掲載された払戻し案内や、各社が公式サイトで出している第20条第1項の告知に共通する型を、一つの画面に再構成します。特定タイトルの体験談ではありません。実在の告知例は、このあとに公式URLつきで示します。
典型ケースの再構成です。プレイヤーは終了2か月前の公式お知らせで「○月○日12:00にサービス終了」を知る。その時点では「終了まで石を使えます」とだけ書いてあり、払戻しの換算率はまだ無い。終了当日、アプリは起動するがガチャもショップも閉じている。翌日、公式サイトの先頭に「資金決済に関する法律第20条第1項に基づく前払式支払手段の払戻しのお知らせ」が載る。タイトル画面にも同じリンクが出る。ここからが申請の入口です。
告知の本文は、だいたい次のブロックでできています。
- 発行者の商号 … ゲームのブランド名ではなく、払戻しをする会社の正式名称。振込名義と一致するかを後で見る
- 対象の種類 … 「有償石」「有償ジェム」など。無償分は対象外、と併記されることが多い
- 対象時点 … サービス終了時点の未使用残高。終了後に付与された補償は対象外、と書かれることもある
- 換算 … 1個あたりの円、または購入金額ベース。税込か税抜かもここ
- 申出期間 … 開始日時と終了日時。期間内に申出がない場合は当該手続から除斥、の定型文
- 申出方法 … アプリ内ボタン、専用URL、メール。検索して出てきた非公式フォームではない
- 払戻しの方法 … 指定口座への振込、ストア経由の返金、いずれかの選択
- 手数料・対象外 … 振込手数料の負担、既にストア返金済みの注文、海外口座
- 問い合わせ先 … 公式ドメインのメールまたはフォーム。Discordの個人は入っていない
再構成したプレイヤーの失敗は、終了当夜に「全部使え」と焦って有償石をガチャに溶かし、翌日の告知で1個2円の払戻しが出ていた、という型です。使い切った分は未使用残高ではないので、申請しても戻りません。逆の失敗は、告知をブックマークしたつもりでアプリを消し、申出開始日にプレイヤーIDが分からなくなった型です。IDは設定画面だけでなく、終了後の専用ページに出ることがあります。終了前に、プレイヤーID・購入履歴・有償残高の3点を画像で残しておくと、この失敗は防げます。
公式に確認できる事例も、同じ骨格です。金融庁の払戻し資料に載った「ヴァンガード ZERO」のジェム案内は、有償ジェムを対象にし、無償分は払戻しできないこと、各プラットフォームで既に返金対応されたものは対象外であること、申出期間外は除斥されることを明示しています。スクウェア・エニックスの「幻導石」払戻し案内は、有償発行分に限り、アプリ起動後の専用ボタンから申し出る手順と、期間内に申し出ない場合の除斥を書いています。LINEヤフーの「LINE占い」終了案内も、有償残高のみ、無償コインは対象外、申出期間と除斥を同じ型で示しています。タイトルが違っても、読む欄は同じです。
返金を確認するやり方
法律の知識より先に、手元の証拠と公式の入口を揃えます。所要は最初の30分で、残高の保存と告知の特定まで終わります。振込そのものは、申出期間の終了後に発行者がまとめて行うことが多く、数週間単位で待ちます。
- 公式の終了告知と払戻し告知を、公式ドメインで開く。検索結果の広告、まとめサイトの転載、SNSの短縮URLは入口にしない。ゲーム公式サイト、アプリ内お知らせ、公式アカウントのリンクだけを使う。「資金決済法」「第20条」「払戻し」「有償」の語があるかを見る。
- 金融庁と協会の一覧でも探す。金融庁の払戻しページには、実施中・終了・利用終了予定の発行者一覧があります。日本資金決済業協会の払戻し一覧も併用します。ゲーム名ではなく発行者の商号で当たることがあります。
- 終了前に、有償残高・プレイヤーID・購入履歴を保存する。画面全体のスクショ、ストアの注文番号、Webストアの領収メール。アプリを消すのは、保存のあと。クラウドに残すなら、転売業者や他人が入れない場所にする。
- 告知の表を埋める。下のチェック表の空欄を、告知の文言で埋める。埋まらない欄は申請しない。問い合わせ先へ先に聞く。
- 申出開始を待って、告知どおりの方法だけで出す。アプリ内ボタン、専用URL、指定メール。必要項目はプレイヤーID、氏名、連絡用メール、本人名義の口座。家族名義や他人名義は使わない。
- 受付の控えを残す。自動返信、受付番号、送信日時、添付した残高画像。振込予定の目安が「申出期間終了から○週間」と書いてあれば、その日付まで待ってから問い合わせる。
- 来なければ、告知の問い合わせ先へ事実だけ送る。受付番号、申請日、残高の根拠。理由を創作しない。それでも動かなければ、後述の188へ相談する。
告知から抜き出す項目は、次の表に固定します。SNSの要約ではなく、告知本文の語をそのまま転記します。
| 確認項目 | 告知で探す語 | 埋まらないときの扱い |
|---|---|---|
| 発行者の商号 | 払戻しを行う前払式支払手段発行者 | ブランド名だけで申請しない。公式の問い合わせへ確認 |
| 対象の通貨 | 有償、未使用、種類の名称 | 無償合算の合計では申請しない。内訳を取る |
| 換算率 | 1個につき○円、税込 | 自分で計算した「当時の課金額」は使わない |
| 申出期間 | 開始日時、終了日時、除斥 | 開始前の送信は無効になり得る。開始を待つ |
| 申出方法 | 専用URL、アプリ内ボタン、指定メール | 検索して出た別フォームは使わない |
| 払戻方法と手数料 | 振込、ストア返金、手数料負担、本人名義 | 少額で手数料倒れなら、申請前に計算する |
| 除外条件 | 無償、ストア返金済み、承継、対象外OS | 除外に当たる分は申請対象から外す |
AppleとGoogleの個別注文返金は、資金決済法の手続と別ルートです。誤購入や未提供など、ストア側の条件に合う注文だけをストアで申請します。サ終そのものを理由にした一括返金が、ストアの通常ルールで通るとは限りません。ストアで通った注文は、ゲーム側の払戻し対象から外れることが多いので、二重に期待しない。チャージバックや返金代行は、別記事の危険領域です。ここでは正規の払戻し告知だけを使います。
やってはいけないこと:転売業者と偽窓口
サ終前後のタイムラインには、「アカウント買います」「有償石を即現金化」「申請代行、成果報酬」が並びます。法律の払戻しは、保有者が公式の申出期間に自分で出す手続です。第三者にログインさせて先に現金を渡す取引は、その手続の短縮ではありません。渡した側が失うのは、残高だけではありません。
- アカウントの売買・譲渡。多くのタイトルの利用規約が禁じています。買取側は払戻し申請に必要なIDとメールを欲しがります。売ったあと、振込が買取側の口座へ行く、本人確認に自分の名前が残る、あとから「不正アクセス」としてアカウントが止まる、が同時に起き得ます。
- パスワード、認証コード、引き継ぎ番号の提供。払戻しに運営のログインパスワードは不要です。公式フォームが求めるのは、プレイヤーIDと連絡先と口座です。パスワードを聞く相手は、払戻しではなくアカウントの取得が目的です。
- 本人確認書類のコピーをチャットで送る。告知が運転免許証などを求めるなら、公式フォームのアップロード欄だけを使います。SNSのDM、クラウドの共有リンク、遠隔操作アプリは使いません。
- 家族や他人の名義の口座。振込名義と申請者の不一致は、拒否と再提出の原因になります。転売業者が「うちの口座で受け取る」と言う場合、払戻し金の着地は相手側です。
- 検索広告や偽サイトの「払戻しフォーム」。 公式ドメイン、アプリ内ボタン、告知に印刷されたURL以外は開かない。IDと口座を抜く窓口が、終了翌日に量産されます。
- 期限直前の全額ガチャ。未使用残高を自分で消す行為です。換算率が翌日に出ることもあるので、終了直前の消費は告知を読んでからにします。
転売業者が提示する金額は、法定の換算額より安いことが多い。差額が「手数料」として説明されても、その手数料を払う理由はありません。公式手続の振込手数料は告知に書いてあり、発行者負担の事例もあります。早い現金と引き換えに、ログイン情報と未使用残高の両方を渡す取引は、この記事の得の反対側です。
すでに業者へ渡してしまった場合の戻し方は、次の節です。先にやるのは、パスワード変更とセッション切断と、公式への事実の連絡です。業者とのチャットは消さない。
失敗と戻し方
事故は、法律の穴より運用の穴で起きます。よくある失敗と、そのあとでも残っている対処です。
申出期間を飛ばした。法定の払戻手続からは除斥されます。まず告知の問い合わせ先へ、申請できなかった理由と残高の証拠を送る。発行者が任意で対応するかは相手次第です。期待値は高くない。並行して消費者ホットライン188で最寄りの消費生活センターを案内してもらう。関東財務局が注記する私法上の債権は、センターで「今すぐ現金が戻る」話にはなりません。証拠を持って相談する、までがこの記事の復旧です。
無償合算で申請し、減額または却下された。有償内訳のスクショと購入履歴を添えて再提出できるか、問い合わせ先に聞く。終了後に内訳が消えているなら、終了前の画像とストア領収書が根拠になります。無いものは作れません。
振込が拒否された。口座名義の不一致、桁の誤り、海外口座、屋号口座が原因になりやすい。本人名義の国内口座に直して、告知の方法で再提出します。少額で手数料倒れなら、再申請しても手取りが増えないことがあります。
アプリを消し、プレイヤーIDが分からない。公式のサポートフォーム、ストアの購入メール、過去のスクショ、引き継ぎ用に残したメモを探す。IDが特定できないと、発行者は残高を紐づけられません。終了後もタイトル画面にIDが出るタイトルがあるので、アンインストールの前に一度起動して確認します。
転売業者にログイン情報を渡した。別の安全な端末からパスワード変更、引き継ぎ番号の再発行、メールと電話の確認。カード情報も渡したなら、カード会社へ漏えいを伝える。公式サポートへは、第三者にアカウントを渡した事実と日時を隠さず出す。虚偽の「身に覚えがない不正利用」に切り替えると、ストア返金や資金決済法の申請まで巻き添えになります。業者との送金記録とチャットは、消費生活センターと警察の相談窓口へ持っていく材料です。
偽フォームに口座を書いた。その口座の金融機関へ不正利用の相談をする。ゲーム公式の払戻しは、公式URLからやり直す。偽フォームへ出した残高画像にUIDが写っていれば、設定で公開範囲を閉じ、サポートへ番号の扱いを確認します。
緊急対応の順番は、アカウント保護、公式への事実連絡、証拠保全、188、必要ならカード会社、です。新しい代行へ「取り戻し」を依頼すると、二次被害が重なります。
最終チェック
申請ボタンを押す前に、次が全部埋まっているかだけ見ます。一つでも空なら、その場で送らず告知を読み直します。
- 開いているのは公式ドメインの告知、またはアプリ内の公式ボタンである
- 対象は「未使用の有償」で、無償と使用済みを足していない
- 申出期間の開始を過ぎ、締切を過ぎていない
- 換算率と手数料を告知の数字で計算した
- 振込先は本人名義である
- ストアで既に返金済みの注文を二重に入れてない
- パスワードも認証コードも、誰にも渡していない
- 受付控えの保存先を決めてある
結論は短いです。サ終ゲームの有償石は、資金決済法の前払式支払手段として払戻し対象になり得ます。発行者の義務は、発行と使用を止めた廃止などの条件が揃ったときに生じます。戻るのは未使用の有償残高で、申出期間内の申請が条件です。手数料も期限も告知が正です。転売業者は正規ルートより早く見えて、残高とアカウントの両方を失う側です。最終判断は、公式告知を読んで自分で出すことです。
よくある質問
サ終したら、有償石は必ず返金されますか?
されません。前払式支払手段に当たること、発行者が資金決済法上の発行者であること、発行と使用の双方を廃止したこと、承継がないこと、申出期間内に本人が申請したこと、未使用の有償分であること、が揃って初めて、第20条の払戻手続に乗ります。6か月失効の適用除外や、届出がない小規模発行では、法定手続自体が無いことがあります。必ず戻ると書いた投稿は、この条件を省略しています。
無償石や、ガチャで出したキャラは対象ですか?
多くの公式告知は、無償分を対象外にしています。対価を得て発行された前払式支払手段ではないからです。ガチャ結果のキャラや装備は、石を使ったあとの役務・物品側です。未使用残高ではありません。例外があるなら、そのタイトルの告知に名前が書かれます。書いていないものを足さない。
申出期間を過ぎたら、もう終わりですか?
資金決済法に基づくその払戻手続からは除斥されます。当局資料は、私法上の債権まで消えるわけではないと注記していますが、期限後に戻ると決まった意味ではありません。告知の問い合わせ先と、消費者ホットライン188が、期限後に残っている窓口です。
AppleやGoogleで返金した方が早いですか?
ストアの返金は、誤購入や未承認取引など、ストア側の条件に合う注文の話です。サ終そのものを理由に、過去の有償石を一括で戻す制度ではありません。通った注文は、資金決済法の払戻しから除外されることが多い。両方に同じ注文を出すと、片方で止まります。先に公式の払戻し告知を読み、除外条件を確認します。
転売業者に売った方が、手数料が安くて早くないですか?
安くも早くもありません。業者が提示する金額は、法定換算より低いことが多く、ログイン情報まで取ります。公式手続の振込手数料は告知に書いてあり、発行者負担の事例もあります。アカウント売買は規約違反になりやすく、あとから自分で申請する権利も事実上失います。正規ルートは申出期間を待つだけで、第三者を挟みません。
少額でも申請した方がいいですか?
換算額と手数料を並べて決めます。手取りがゼロなら、手続の手間だけが残ります。ゼロより上なら、公式フォームは残高の多寡で入口を閉じないことが多い。少額だから代行へ出す、は逆です。代行の取り分の方が大きくなります。
海外運営の日本語ゲームでも、同じですか?
日本語ストアに並んでいることと、日本の資金決済法の発行者であることは別です。告知に第20条第1項と発行者の商号があるか、金融庁や協会の一覧に載っているかを見ます。無い場合は、その運営の返金ポリシーと、購入したストアの規則が窓口です。日本法の払戻しを前提にしない。
参照した公式情報
- e-Gov法令検索:資金決済に関する法律(平成21年法律第59号) … 第3条(前払式支払手段の定義)、第4条(適用除外)、第20条(保有者に対する払戻し)
- 金融庁:商品券(プリペイドカード)の払戻しについて … 申出期間内の申請が必要であること、期間内に申し出ないと当該手続では受けられないこと、サーバ型を含む定義
- 関東財務局:前払式支払手段発行者の監督案内 … 原則払戻し禁止、廃止は発行と使用の双方停止、除斥と私法上の債権の注記
- 一般社団法人日本資金決済業協会:前払式支払手段 払戻しのお知らせ
- 金融庁掲載:ヴァンガード ZERO「ジェム」の払戻し案内(PDF)
- スクウェア・エニックス:幻導石の払戻し案内
- LINEヤフー:LINE占い終了と有償残高の払戻し
- 国民生活センター:消費生活センターの案内(消費者ホットライン188)
